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今日はドラマ映画の作品【人生最高の贈りもの】を紹介いたします。
寺尾聡さん演じる笠井。早くして妻を亡くしてしまう父親の自宅に嫁いだ娘を演じる石原さとみさんゆり子が突然帰ってくる。
父のもとへ里帰りした娘に戸惑いを隠せない笠井は長野で暮らすゆり子の夫の自宅を訪れる。
笠井は昔大学の教師をしていた。
ゆり子の夫は笠井の教え子でもあり無責任な男ではないことを知っていたがどうしても彼に様子を聞きたく長野まで赴いた。
ゆり子は癌であった。それも余命いくばくもない時を迎えようとしている。
ゆり子は夫に残り少ないこの時間の半分を父親の笠井と過ごし半分の内の最後の時間を愛する夫と過ごすことを要望するのである。
夫もできた男であり最初は笠井の質問に心配をかけまいと作ろう返事で笠井に対応していた。
しかしそれは違うと判断した夫は笠井にゆり子の胸の内を全て隠すことなく語った。
戸惑いを隠せない笠井にこの話をゆり子に覚られないように苦言をして義理の父親笠井と酒を交わし翌日笠井は帰宅した。
ゆり子は何食わぬ顔で笑顔を浮かべ父親と接していく。父親の笠井も何食わぬ顔で娘ゆり子と接していく。
次第に二人はこの出来事をお互いが知っていることに気づく・・・
しかし最後までお互い知らなかったふりを貫き通した。
ゆり子にとって父親の幼い時の思い出はよいことはなくいつもしかめっ面で怒られていた記憶しかない。
そんな父親であっても母親もこの世から去り自分までもこの世から亡くなることに耐えられない気持ちで寄り添うのである。
過去にどんな思い出があったとしてもゆり子にとって父親はかけがえのない存在であった。
作家となった笠井はゆり子と共同でとあるプロジェクトの原稿の仕事に取り組む。
仕事も無地完成するとゆり子は長野に帰ることを笠井に告げる。
仕事を一緒に手伝わせたことや料理を一緒に作り会話をしたこと帰るときに大きなスーツケースは女が持ち歩くものではないと嘘ぶり
娘の体を気遣う姿にゆり子は父親が自分の病を心配してくれていることを感じた穏やかな一日が過ぎていくのである。
別れの最後の日。
親子は落語家の演劇に足を運ぶ。
劇場は笑いの渦で過ぎていく。ゆり子は笑い崩れる。そして笑い涙を隣にいる父親の肩越しで拭います。
二人とも笑いながら泣いている。
私にはこの笑いは涙を誤魔化すものだと感じました。
楽しくて泣いているんじゃない。
おかしくて泣いているんじゃない。
悲しくて泣いているんじゃない。
ただ ただ
二人でいるこのひと時がたまらなく愛おしいからこそどうしようもないあふれる涙に笑いが止まらないと私は感じました。
駅までの見送りを拒んだ娘ゆり子に対して父親の笠井は最後に一言言葉を贈ります。
「ゆり子 お前は大丈夫だよ」
ゆり子は父親を背に颯爽と歩き去ります。その顔には円満の笑顔で幕を閉じたのでした。
私は号泣でございました。
おあとがよろしいようで・・・・THE END